【悪いところだらけ】セコマの電子マネー『ペコマカード』を作らない理由

2018年11月2日生活

ペコマカードのデザイン

今更な話になりますが、10月1日にセイコーマートさんが自社の電子マネー「ペコマカード(以下「ペコマ」と称す)の発行を開始しています。

ぼくは毎週、卵と牛乳をメインに買ってる程度の、ライトユーザーに分類される位置づけですが、それでも以前から「ペコマ」の存在はなんとなく知っていました。

「一応セコマユーザーなんだし、どうせなら作ってみようかな?」と思い、ペコマのカタログを眺めてみたのですが、一瞬にして思いました。

 

「う~ん、これはダメだなぁ」と…。

【ペコマカードとは】


セイコーマートで使える電子マネー
「ペコママネー」機能が付いた便利オトクなカードです。

ペコママネー(電子マネー)で、お支払いがキャッシュレス!
お買い物がもっとスムーズになります!

詳しくは【こちら】

 

ペコマのデメリットをまとめてみる。

個人的にこれ、あかんやろって部分が4つもあります。

しかし、日々電子マネーを利用しているユーザーの多くの方にとっては、共感できる部分もあるはずです。理由は以下の通りになります。

①オートチャージができないところがダメ!

【ペコママネーのチャージ方法】

  • ペコマカードに、現金をチャージすることでペコママネーとして使える。
  • チャージ単位は1,000円から可能。

そう、ペコママネーを使うには、『いちいち』現金でチャージをしなければならない。

電子マネーで今どきこれは…。うせやろ?(絶望)

 

すでに他社の電子マネーが蔓延しきってるこの時代で、しかも他社のほとんどが銀行口座やクレジットカードから直接チャージを対応している。しかも残高が少なってきた頃、自動でチャージまでしてくれる。

電子マネーの世界ではもはや当たり前にできていたことが、超遅れて登場してきた後発の電子マネーができないとは…。

例えるならペコマは、現代のフルハイビジョンのテレビの世界に突如としてアナログテレビが参入してきたようなもの。一体誰が振り向くだろうか。

 

せめて口座からだけでも対応していればまだ許せたのが、チャージは店頭での現金のみというのは…。

痛いですね…これは痛い。

 

お金を触らない、財布を出さない、というのが電子マネーの大きなメリットでもあったのだが、これでは電子マネーのいいところは半減してしまう。

2019年の増税に向けて、政府すらもキャッシュレス化への取り組みも進めているとのことなので、ペコマには今後この辺だけでも改善をお願いしたいところ。

 

②ペコママネーのポイント還元率はたったの1%なうえ、景品交換のみ。

今では、クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス決済でポイントが付くことは珍しくない。

そのポイント還元率についてもっとも多く存在するのが0.5%~1.0%のラインなので、それ以上であれば還元率は高いと言える。ペコママネーは1%の還元なので決して少ないわけではない。

 

しかし知っている人は多いと思うがペコマカード以前の旧クラブカードは、提示したのちに他社電子マネーやクレジットカードで支払うことで、ポイント二重取りが可能である。

【二重取りの仕組み】

①クラブカード提示
200円/1ポイント

②電子マネーorクレジットカード払い
200円/1ポイント※還元率により変動

200円/1.0ポイント

※2018年10月1日以降、クラブカードのポイント倍率は『現金100円=1ポイント』『その他は200円=1ポイント』に変更されました。

従来のクラブカードであれば、こうした方法で簡単にポイントの二重取りが可能になる仕組みであった。

上の例ではキャッシュレス決済は0.5%であげているが、『楽天Edy』や『iD』など1%還元の電子マネーを使って二重取りを行えば1.5%還元となる。

『LINE Payコード払い』であれば驚愕の4.0%還元となるので、最近はこれを使うのがベターだろう。

 

ただ、200円未満の精算だとペコママネーか現金払いでなければ、クラブポイントは貯まらないので注意しよう。だがクラブポイントの利用方法は、いまだに景品交換のみとなっている。

よほどセコマの景品交換に使うポイントを集中して欲しい!という人でなければ、ペコマカードの1%還元止まりでは苦しいと思える。

 

③ペコママネーはセイコーマートだけでしか利用できない。

他社電子マネーであれば、セイコーマートを含めた全てのコンビニに対応している。

しかし、当然といえば当然なのか、ペコマはセイコーマートのみ対応…。

チャージしたら全額セイコーマートで消費しなきゃならんって…。もうそれだけで作るのを考えさせられた。

 

既存の電子マネーである『楽天Edy』『iD』などでは、コンビニだけではなく多くのスーパーや家電量販店、そして一部のネットショップまで対応しています。

「これ一枚でどこでも買い物ができる!」という、財布や手荷物を圧迫させないというのも電子マネーの強みでもあったのだが、こういったユーザビリティがペコマには無い。

 

果たして今後、利用シーンは順次拡大していくのだろうか…。いやしてほしい…(切実)

 

④ペコママネー残高の有効期限はたったの2年だけ。

POINT

【クラブポイントの有効期限の扱い】:付与月の月末より二年間まで有効。

【ペコママネー有効期限の扱い】:最終利用日(チャージ・利用・残高照会)より二年まで有効。

ペコママネー有効期限はポイントと違い、使用し続ければ残高の失効をまぬがれることは出来ます。

 

しかし言い換えれば、ペコマを使い続けなければ、残高が失効してしまうというリスクがあるということです。

「二年間も猶予があるんだから良いじゃん?その間に一回は使うでしょ」と思われるかもしれません。だが人生何が起こるかわからないもので、突然セイコーマートが無い地域に引っ越すという可能性も決してゼロではないです。

もしもそうなってしまったら、また二年以内にセイコーマートに来れるかな?という話。前述した対応店舗が、セイコーマートのみという落とし穴が顕著にして現れてしまうわけです。

 

因みに、既存の流通系電子マネー(楽天Edy、WAON、nanaco)に至っては、残高の有効期限はありません。

交通系電子マネーの『Suica』も最終利用から10年もあります。

ペコマの有効期限については、明らかに他社に劣っています。

 

おわりに。

以上の4点の理由により、僕はペコマカードを作ろうとは思わないのであった。

残念ながら、今まで電子マネーやクレジットカードを多用していた人にとっては、今の所乗り換えをするメリットはほぼ無いでしょう。

言い換えればペコマは、セイコマートのヘビーユーザー且つ、キャッシュレスに触れたことのない層を対象に向けたサービスとも言える。

ちょっと対象者が限定的すぎますね。

 

以上です。それでは!