【実体験】フリーターが入院するほどの大怪我を負ったらどうなる?

フリーター

photo:ぱくたそ

どうも!フリーター暦10年畜生のふっしーです!

 

さて、現在アルバイト一本で生計を立てているフリーターについてです。

もし、僕らのような非正規雇用働けないほどの大怪我を負ってしまったらどうなると思いますか?

当然、多くのフリーターには正社員のように、入院中もお金がもらえるような傷害手当はありません。

 

まぁ簡単に想像つくと思いますが、時給で働いているアルバイターは、入院したら当然その時点から収入が途絶えます。

更にお金が貰えなくなるだけではなく、医療費や入院費も掛かっていきます。

 

ちょっと想像してみたら、相当やばい状況になるのではないかと思います。

しかし実際にフリーターであり、手術と入院を経験した僕は、あえてこう言い切ります。

「そんなに心配しなくても大丈夫だ!」とね。

今回は実体験を元に、大怪我を負った際の対処法を中心に書いていく。

国民健康保険に加入していれば安心!『高額療養費制度』を使おう!

みなさんは、しっかり『国民健康保険』の保険料は収めてますか?というか、健康保険代を払うのは義務なので払っているものとしています。

もしくは、社会保険に入られている幸せなフリーターも中には存在するでしょう。僕もそのうちの一人です。

 

普段から健康保険を収めているだけで、『高額療養費制度』が使えるようになります。フリーターはもちろん、健康保険に加入していれば誰でも使える制度なので必ず頭に入れておきましょう。

万が一入院するという事態になったら、病院の事務員さんからも話を制度について説明を受けることがあります。その場合は必ず利用してください。

高額療養費制度とは?

高額療養費とは、自己負担限度額を超えた部分が払い戻される制度です。健康保険適用内の医療であれば、薬品代、手術料全てが払い戻し対象です。

自己負担限度額は収入によってそれぞれ開きがあります。

 【所得区分】

 【自己負担限度額】

①区分ア
(標準報酬月額83万円以上の方)

(報酬月額81万円以上の方)

 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%

②区分イ
(標準報酬月額53万~79万円の方)

(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)

 167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1%

③区分ウ
(標準報酬月額28万~50万円の方)

(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方)

80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1%

④区分エ
(標準報酬月額26万円以下の方)
(報酬月額27万円未満の方)

 57,600円

⑤区分オ(低所得者)
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)

 35,400円

月給の少ない多くのアルバイトフリーターであれば【④区分エ】に属され、例え治療費が100万だったとしても、57,600円で済みます。

税金を払う必要がないくらいの低所得な方は【⑤区分オ】となり更に安くなります。

 

また、先程は払い戻しと書きましたが、退院するまでに『限度額適用認定証』をもらって、病院の事務員さんに提示することで、払い戻し→減額に切り替わります。

「3割負担でも高い!」と感じた場合、あらかじめ認定証を提示して減額にしておけば、退院の際に減額された状態で医療費を払うことになるため安心です。

実際に、高額療養費制度で46万円の入院治療費が7万円なりました。

ぼくは去年不注意によって、自宅で片足に要手術の大怪我を負いました。

全治一ヶ月、10日間の入院です。

また、手術には全身麻酔を行ったり、入院中は点滴を打ったりしていたので治療費はかなり高額でした。

↑これがその時の明細です。

高額療養費制度を利用せず、全額負担の場合は治療費は46万ですが、高額療養費制度によって医療費は5万円ちょっとになっていることが分かります。

ちなみに、病院の食事代ベッド代など、治療に関連のない物は高額療養費適用外となります。(病院給食のみ3割適用)

高額療養費制度の注意点

基本的に、健康保険加入者であれば全ての人が受けられる制度となっていますが、以下に注意してください。

  1. 【高額療養費は月単位の計算になります】
    たとえば9月に入院中、10月に切り替わってしまった場合、9月分と10月分の高額医療費をまとめることが出来ません。
    入院が二ヶ月など長引くと、減額料金分を二回支払うことになります。

  2. 【適用範囲は治療費のみ】
    先程も説明したとおり、ベッド代などは保険適用外のため減額対象外です。
    ベッド代は規定がなく、病院や部屋タイプによって一日2,000~10,000円など様々です。
    ※僕は一般病室の4人部屋で一日108円でした。病院によってはクソ安いです。

    また、食事代は3割負担で、一般の課税者は一日460円と定められており、
    高額医療費の適用外となります。

  3. 【先進医療は適用外】
    先進医療は最先端の医療技術で、特にがんの治療に使われることが多いようです。
    これらは健康保険すらも適用外で全額負担になってしまいますので、民間の保険などでカバーする他ありません。

高額医療費制度についてもっと詳しく知りたい方は厚生労働省のホームページを見てください。

 

アルバイト・パートでも『有給』が使えます。入院する時は絶対に使うべき!

知っている人はあまり居ませんが、実はアルバイトやパートでも有給を受けられます。

ほとんどの会社では有給について説明されませんが、労働基準法で定められているため有給をもらえないというのは原則認められません。

 

しかし、有給権をもらうには【最低6か月の継続勤務、そのうち全労働日の8割以上を休まずに出勤】の二つの条件を満たす必要があります。6ヵ月以降、一年ごとに決められた日数があたえられます。

また、与えられる日数は働いている期間や出勤日数で差があります。以下の表は週5日勤務でのばあいです。

継続勤務年数 6ヶ月 1年6ヶ月 2年6ヵ月 3年6ヵ月 4年6ヵ月 5年6ヵ月 6年6ヶ月以上
付与日数 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日

さらに、有給権は2年で時効となり消滅してしまうため、付与日数を貯めつづけることは出来ません。
例:勤続3年/最大23日(最初の6ヵ月分が消滅)

 

上記例は週5日以上の勤務を前提にしていますが、週4日未満の勤務であれば付与日数はすくなります。

詳しくは厚生労働省のホームページを見ましょう!

 

ちなみに、有給が与えられない場合は労働基準法違反に該当しますが、退院後に休んだぶんを有給にしてもらうなどの、事後申告は企業側が断ることができるので注意しましょう。

フリーターは怪我や病気に備えて貯金はしておきましょう!

怪我の度合いによって貯金額はまちまちですが、ぼくのケースで例えるなら

入院10日、一ヶ月の自宅待機であれば『20~30万』ほど貯金があれば問題なく過ごせると思われます。

ただし、家賃の支払いや怪我の度合い、退院後の通院費用など人によってまったく変わってくるので、一概にこれくらい!とは言えませんのであくまで目安程度と思ってください。

傷病に備えて、とりあえずこれだけは覚えておけ!

  1. 国民健康保険の『高額療養費制度』を使って減額すること。※入院日はなるべく月初めにすること!(高額療養費は月単位となるため)
  2. 入院で長らく休むまえに、必ず有給申請をする。※休暇後の申請は原則認められない!

以上です!

当記事では国民健康保険に加入していることを前提に書きました。

他にも、フリーターでも社会保険に加入している場合のみ、傷病手当金をもらうことができますが、これについての説明は今回は割愛します。

 

また、「貯金がまったく無くて入院費が払えない。」なんて場合でも、病院側になんとか事情を説明して、支払いを先送りにすることもできることがあるそうです。

ただし、必ずしも先送りできるとも限らないので、やはり傷病にそなえて貯蓄はしておくことのが無難です。